2026年3月10日

日本では習慣的に行われている「うがい」は、どのような効果が期待できるのでしょうか。
うがいがもたらす主な効果
1.咽頭粘膜の洗浄
うがいは、咽頭後壁や口蓋扁桃周囲に付着したほこりや病原体を物理的に洗い流します。
外出後すぐに行うことで、付着初期の微生物量を減らす効果が期待されます。
2.粘膜防御機能の維持
咽頭粘膜には、粘液分泌と線毛運動による「粘液線毛クリアランス」という防御機構があります。乾燥はこの機能を低下させるため、うがいによる保湿は局所免疫の維持に役立ちます。
3.上気道感染症予防への補助的役割
水うがいの習慣により、かぜ(急性上気道炎)の発症率が36%低下したという国内研究があります。1)
ただし、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症を単独で予防できるものではありません。
うがい薬の使用について
日常的な予防目的では、水道水で十分と考えられています。
ヨウ素系うがい薬は殺菌作用を有しますが、長期・頻回使用により粘膜刺激や常在菌バランスへの影響が懸念される場合があります。
効果的なうがい方法
1.口腔内をぶくぶくゆすぐ
2.上を向き、15秒程度ガラガラうがい
3.2~3回繰り返す
※過度に強く行う必要はありません。
まとめ
うがいは「万能な感染予防策」ではありませんが、粘膜の保湿と洗浄を通じて感染リスクを下げる基本的な生活習慣といえます。
手洗い、マスクの着用、鼻うがい、適切な湿度管理、十分な休養などとあわせて毎日のセルフケアとして取り入れてみてはいかがでしょうか^^
症状が続く場合やのどの痛みが強い場合は、早めにご相談ください!
鼻うがいについては、医療コラム(2025年10月13日)を参照してください。
1)Satomura K, Kitamura T, Kawamura T, et al. Prevention of upper respiratory tract infections by gargling: a randomized trial. Am J Prev Med. 2005;29(4):302-307.