2025年12月12日
突然のピリピリした痛みや、その部分に赤い発疹が出たら…それは「帯状疱疹」かもしれません。水ぼうそうのウイルスが大人になって再び動き出すこの病気、50歳を過ぎると発症率が高くなります。早めに知って、早めに対処すれば、つらい痛みをぐっと抑えられるのです。今回は帯状疱疹について、症状から治療、予防までをお伝えします。
1.帯状疱疹はどんな病気?
多くの人が子供の頃に感染する水ぼうそうのウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)が原因で起こります。水ぼうそうが治った後、ウイルスは体内の神経節に潜んでいて、加齢やストレスなどで免疫機能が低下すると、ウイルスが再び活動を始め、帯状疱疹を発症します。80歳までに約3人に1人が帯状疱疹になるといわれており、いつ発症してもおかしくありません。
2.主な症状
赤いぶつぶつができる前から、体の左右どちらか一方にチクチク・ピリピリと刺すような痛みが出現することもあります。その後、赤い斑点と小さな水ぶくれが帯状に現れます。50歳代~70歳代を中心に多くみられる病気ですが、若い人に発症することも珍しくありません。

4.気を付けるべき後遺症
帯状疱疹後神経痛といって、皮膚症状が治ってもピリピリするような痛みが持続することがあります。これは急性期の炎症によって神経に強い損傷が生じたことによって起こります。皮膚科で鎮痛剤を処方しますが、それでも痛みが強い場合はペインクリニックで専門的な治療をする方もおられます。
5.帯状疱疹の治療方法
治療の基本は抗ヘルペスウイルス薬の内服です。ウイルスの増殖を抑えることにより、急性期の皮膚症状や痛みなどをやわらげ、治るまでの期間を短縮します。また、痛みに対しては消炎鎮痛剤の投与、皮膚症状には軟膏を使用し治療をします。
3.早期発見の重要性
帯状疱疹の治療薬である抗ヘルペスウイルス薬は発病早期に服用を開始することで、症状が軽くなり、後遺症のリスクを減らせると言われています。帯状疱疹かな?と思ったら我慢せずに皮膚科を受診することをおすすめします。
5.日常生活での注意点
・できるだけ安静にしましょう
帯状疱疹は疲労やストレスが原因となり、免疫力が低下したときに発症します。十分な睡眠と栄養をとり、精神的・肉体的な安静を心がけることが回復への近道です。
・患部を冷やさないようにしましょう
帯状疱疹は温めると楽になる神経痛なので、患部は冷やさずに、できるだけ温めて血行をよくしましょう。
・周囲に感染させないために
帯状疱疹自体は他の人にうつることはありませんが、水痘ワクチンを接種しておらず、水ぼうそうにかかったことのない乳幼児には水ぼうそうを発症させる可能性があります。かさぶたになると感染力は低くなりますので、帯状疱疹がかさぶたになるまでの1週間程度は小さなお子さんへの接触は控えましょう。
6.予防ワクチンについて
50歳以上向けの帯状疱疹ワクチン「シングリックス」は、2か月あけて合計2回の接種が必要ですが10年後までの予防効果が高く、重症化を防げる効果があります。他に「ビケン」という生ワクチンもあります。
対象年齢により自治体から助成を受けられる制度もありますので、お住まいの自治体にお問い合わせください。

帯状疱疹は、早めの気づきと行動で、痛みを最小限に抑えられます。ピリピリした違和感の後に赤い発疹が出たら、我慢せずにすぐに皮膚科へご相談ください。
当院でも帯状疱疹ワクチンの接種ができます。接種にはご予約が必要となりますので、お電話にてお問い合わせください。