かゆみ

どんな症状？

皮膚にあらわれる不快な感覚で、「掻きたい」という気持ちを起こさせます。一時的なものもあれば、慢性的に続くケースもあります。掻くことで皮膚を傷つけたり、炎症や感染の原因になることがあります。

原因として考えられる疾患は？

アトピー性皮膚炎、湿疹、蕁麻疹、乾燥肌（皮脂欠乏性湿疹）、接触皮膚炎、虫刺されなどが代表的です。また、腎臓・肝臓疾患や糖尿病など内科的な病気が原因となる場合もあります。

どんな時に受診すればいい？

かゆみは「皮膚からのサイン」です。
市販薬や保湿によって治ることもありますが、かゆみが長引く場合や、広範囲に広がっている、夜眠れないほどつらいなどの場合は早めに皮膚科を受診しましょう。

湿疹

どんな症状？

湿疹（しっしん）とは、皮膚に起こる炎症の総称です。赤みやぶつぶつ、水ぶくれ、じゅくじゅく、かさぶた、かさつきなどが現れる症状で、「湿疹」は非常に広い意味を持ちます。急性、慢性を問わず、さまざまな原因で起こります。

原因として考えられる疾患は？

アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎（かぶれ）、脂漏性皮膚炎、皮脂欠乏性湿疹、貨幣状湿疹などがあります。原因が明確なものもあれば、体質やストレス、生活習慣が関与する場合もあります。

どんな時に受診すればいい？

かゆみが強い、赤みやじゅくじゅくが治らない、繰り返すなどの症状があれば、早めに皮膚科を受診しましょう。市販薬で改善しない場合も医師の診断が必要です。適切な薬を使うことで早く治すことができます。

赤み

どんな症状？

皮膚が赤くなる症状は「紅斑（こうはん）」と呼ばれ、炎症や血管の拡張が関係しています。かゆみや痛みを伴う場合もあり、突然発症することもあれば、徐々に広がることもあります。

原因として考えられる疾患は？

炎症性（湿疹・皮膚炎、薬疹、膠原病）、血管反応（蕁麻疹、酒さ）、刺激性（日焼け、圧迫や摩擦）、細菌やウイルスによる感染症などが原因になることもあります。

どんな時に受診すればいい？

赤みがなかなか引かない、かゆみや痛みを伴う、全身に広がってきた、原因がはっきりしないといった場合は受診をおすすめします。気になる赤みがあるときは、無理にこすったり化粧で隠そうとせず、皮膚科にご相談ください。

乾燥

どんな症状？

皮膚がカサカサしてつっぱり感があり、時に粉をふいたようになった状態を乾燥肌（ドライスキン）と呼びます。かゆみを伴うことも多く、冬場に悪化しやすい傾向があります。

原因として考えられる疾患は？

アトピー性皮膚炎、皮脂欠乏性湿疹、糖尿病や腎臓病などの基礎疾患が背景にあることもあります。また加齢や過度な洗浄によっても乾燥してしまうことがあります。

どんな時に受診すればいい？

市販の保湿剤で改善しない、かゆみや湿疹が出てきた、赤みやかさぶたを伴うといった場合は、皮膚科での治療が必要です。乾燥は放っておくと湿疹化することが多いため、日頃から保湿ケアが大切です。

巻き爪

どんな症状？

爪の端が内側にくるっと丸まって、爪が皮膚に食い込んでしまう状態のことです。特に足の親指に多くみられ、爪が皮膚を圧迫したり、刺さったりすることで痛みや炎症を起こしやすくなります。

原因として考えられる疾患は？

爪の切り方（深爪や斜め切り）、窮屈な靴、スポーツなどの衝撃、遺伝的な爪の形などが原因です。肥厚爪や白癬（爪水虫）を伴っていることもあります。

どんな時に受診すればいい？

痛みがある、出血や膿がある、自分でケアしても改善しない場合は皮膚科を受診してください。テーピングやワイヤー矯正、手術的処置など症状に応じた治療が可能です。

できもの

どんな症状？

皮膚にしこりや隆起ができる状態を一般に「できもの」と呼びます。痛みやかゆみを伴うこともあり、さまざまな原因によって生じます。

原因として考えられる疾患は？

粉瘤（アテローム）、脂肪腫、皮膚がん、いぼ、ほくろ、にきびなどがあります。

どんな時に受診すればいい？

急に大きくなる、出血やただれがある、赤く腫れる、痛みがある、何か月も治らないといった場合は、受診して診断を受けることが大切です。大半が良性で心配ないことが多いですが、なかには治療が必要なものもあります。

にきび

どんな症状？

皮脂の分泌が盛んな部位（顔、背中、胸など）にできる毛穴の炎症性疾患で、思春期によく見られますが、大人でも発症します。白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、膿をもつものなど様々な段階があります。

原因として考えられる疾患は？

毛穴の詰まり、皮脂の過剰分泌、アクネ菌の増殖、ホルモンバランスの乱れ、ストレス、不適切なスキンケアなどが関与します。

どんな時に受診すればいい？

市販薬で改善しない、炎症が強い、繰り返す、にきび痕が気になる場合は皮膚科受診をおすすめします。肌質や重症度に合わせた外用薬や内服薬、医療的なスキンケアが効果的です。